Play Your Hands. SoH Official website | soh-play.jp

成・Artisan 呼吸するワークグローブの裏話

SANUKI ReMIXというアーティストと職人のコラボレーション企画に参加して誕生した成・Artisan
その最大の特徴は甲側にベンチレーション(通気口)を備えていること。
この機構は溶接加工現場で使用する難燃耐熱グローブ(添付画像のブラック×イエローのグローブ)の技術を援用したもの。

溶接加工現場は、加工時に浴びる輻射熱や火の粉から手を保護する機能性がマスト。ただ、現場は夏になると広い室内での作業ということもあり、空調の効果が弱くかなり暑い。直射日光には当たらないものの、じっとしているだけでも汗が出てくる環境下で作業をするととにかく手袋内が蒸れる。この蒸れを少しでも軽減できるものはないのか、ということで開発されたのがこの機構。
手を握たり開いたりするたびに中にこもった湿気が外に逃げる仕組みだ。

ただ単に蒸れを軽減させればよいというものであれば、手袋の素材に穴をあけてしまえばいい。
しかし、それでは手の保護は担保できない。
手の保護を第一とするワークグローブを手掛ける工場だからこそ考え出せたこの機構は、特許出願中。
ぜひ暑い季節の様々なワークの相棒として、この「呼吸する」ワークグローブを体感していただきたい。

 

2022/07/08 記事のURL

山飾りミシン

山飾りミシン。
ドレス手袋の甲側に三本くらい入っている飾りを見たことがある方もいらっしゃると思いますが、それ専用のミシンです。

二本針ミシンですが、下糸がジグザグになっているのが最大の特徴。
さらにミシン台側に突起をつけることで、ステッチ間が盛り上がるわけです。

なぜ甲側のナックル下あたりに三本入れるのかあ諸説ありますが、手を美しく見せるためのものであることは間違いなさそうです。
染のSUPERIORでは常識外れの1本線飾り。
常識にとらわれないのがSoHであり続けるために必要な考えだと思っています。

 

2021/12/06 記事のURL

染 SUPERIORの深み

2021年にリリースした5DAYS・染 SUPERIOR。

今までの染は全てベースの革を牛革にしていました。カジュアルな雰囲気を演出してくれる牛革はSoHのコンセプトとも合致し、多くの方に支持していただいてきましたが、2021年の新たな挑戦という意味も込めて、製品染めグローブに鹿革を採用しました。

鹿革は繊維のきめが細かいのでとても柔らかく伸縮性に富み、高い保温性能を発揮するということで、手袋用としては最高級の天然皮革です。さらに劣化しにくく、長くご愛用いただけます。
そんな鹿革を供給していただいているのは、1883年創業の㈱藤岡勇吉商店。使用する原皮を厳選し、丁寧に鞣された鹿革は日本の製革の技術の賜物と言える逸品だと思います。そんな鹿革を染色する前の状態で仕入れ、裁断・縫製をしてから染色工程に進みます。

染色はもちろん、地元・香川県の染工所である大同染工㈱。慣れない鹿革の染色でしたが、試作に試作を重ねて、染料だけで着色しても染めムラを最小限に抑える技術には脱帽です。
独特のマットな雰囲気が高級感を保ちながらカジュアルな雰囲気を演出してくれます。

染め上がった製品の最後に裏地を合体させます。裏地は優れた吸湿発熱性と保温性を持つ東レの「クロスウォーム」を使用。耐摩耗性にも優れているので、ヘビーユーザーの方も安心して使っていただけます。

総丈を通常の手袋よりも25mm程度長くし、さらに裾部の端は革の切り目を生かし、斜めに走る甲側の山飾りなどのデザインにも手袋屋としての強いこだわりがあります。
常識を超える。
SoHがSoHであり続けるために、絶対に失ってはいけない概念だと思っています。
そんなこだわりの詰まった、最高級の鹿革グローブをぜひ堪能していただきたいと思います。

2021/11/09 記事のURL

クリーンパッケージ

抗/抗+に使用している素材はデオファクターという抗ウイルス加工を施した素材を使用しています。
どの商品よりも清潔な状態でお届けしたいということと、「デオファクターとはどういう加工?」という疑問に対する答えを明確にすることから、アイテム専用パッケージを採用しています。

このパッケージは表面は透明フィルム、裏面はアルミフィルムを採用し、なおかつ口部はジップロックにしていますので、お客様の手元に届くまで清潔な状態を保つことができます。また、裏面にはデオファクター加工の詳細な情報を記載しており、どのようなメカニズムでどういう根拠があるのかということがご理解いただけるようにしています。
さらにQRコードをスマホなどで読み込んでいただくと、動画サイトにジャンプしますので、「ひっくり返しながら脱ぐ」方法を分かりやすく説明させていただいております。

まだまだコロナの影響で不自由な生活を過ごされていると思いますが、少しでも外出時のストレスを和らげることにつながればとてもうれしく思います。

2021/05/04 記事のURL

「染・SEN」のこだわり

そもそもこの商品の誕生のきっかけは、弊社のバッグ事業部で綿素材を使った製品染めのカジュアルバッグを作っていたからでした。
手袋の新しい製法や技法にチャレンジするのが5DAYSというラインの約束事でしたが、手袋の製品染めってあまり見たことないということもあり、ブランド創設前からやってみたいと思っていました。

製品染めの革は、長年お付き合いさせていただいている兵庫県のタンナーさんから無染色の革で染料が入り込みやすい状態で仕上げていただいたものをご提供いただけるところまでは順調でした。ただ、いざ染色を革屋さんにお願いすると、手袋という小さいアイテムだと1色50双や100双でも染色ロットに満たなかったのです。革の染色なら革屋さんにお願いするしかないと思っていたのですが、1回2回の無理は聞いてもらえても継続的な依頼は難しいということであきらめかけていました。ただ、知人に地元・香川県に糸や生地の染色をしている会社の方がいたので、さすがに革は難しいかなと無理を承知でお願いしてみました。
すると、少ないロットにも関わらず、我々のチャレンジにも賛同いただき、快く受けていただきました。
最初は色出しや色止めに苦労されていましたが、見事に我々の要求に応えていただきました。

製品染めしただけだと製品染めの味が物足りず、半乾きの状態で社内に商品を移動させ、1点1点しわを入れる加工を施すようにしました。しわの入れ方も色々と工夫を重ねてなるべく手が美しく見えるようなしわにこだわって出来上がったのが「染・SEN」です。
手をはめるとじわっと染まりきっていない部分が見えてくる独特な色合いもお楽しみください。

2020/11/09 記事のURL