抗・Protect 開発の想い
コロナ感染の拡大が日本でも深刻になったのが今年の3月。
2月の時点では、県外への移動制限はもちろん、外出すら許されない状況になるまで深刻化することは、正直あまり予想出来なかった。
数多くの飲食店やレジャー産業、そして我々の業務とも関わりが深い百貨店やアパレル・スポーツショップも休業となるなど、頭の中にすらなかった。
それが残念ながら現実のものとなった。
国難、いや世界を巻き込む未曾有の出来事となった。
当然我々縫製業にもその影響が及んできた。
ここでコロナに負けるわけにはいかない。
直藝を受けた飲食店やレジャー産業、各種交通機関、アパレル産業などが復活した時、支える人がいなくなれば誰が今の困難な状況を乗り越えられるのだろうか?
今こそ我々の知恵を絞って立ち向かうことを決意した。
あれこれ考えた結果、今までの価値観の延長線上で知恵を絞っても、どうやら自分たちが描く結果には結びつかないのではないかと思うようになった。それよりもこんな状況でも顧客や社会が必要とする価値って何なのかを考えた方がいいのではないかと。
コロナの影響はさらに長期化し、経済も一旦リセットされた。となれば、人々の心理的不安を少しでもなくするようなことが、我々の会社でもできないものか。もしそういう商品が開発できたとすれば、それこそ今の時代でも必要と認められるのではないか?
6月に発売する抗・Protectは、そんな想いから生まれた商品だった。抗ウイルス加工技術を持つメーカーとの出会いが大きなターニングポイントとなり、一気に商品開発は進んだ。
試作を繰り返すこと7回。ようやく出来上がったのが、抗ウイルス・吸汗速乾・タッチパネル対応の手袋でひっくり返しながら脱ぐことができるユニセックスのサマーグローブ・抗である。
これから徐々に経済活動が再開し、外出する機会も増えると思われる。
そんな人々の手を守り、少しでも心理的ストレスを和らげるものになってくれればという想いと共に、この商品をお届けしたい。
そしていつの日か、コロナに打ち勝ち、安心して暮らせる世の中に戻ることを強く願う。
2020/05/23