「染・SEN」のこだわり
そもそもこの商品の誕生のきっかけは、弊社のバッグ事業部で綿素材を使った製品染めのカジュアルバッグを作っていたからでした。
手袋の新しい製法や技法にチャレンジするのが5DAYSというラインの約束事でしたが、手袋の製品染めってあまり見たことないということもあり、ブランド創設前からやってみたいと思っていました。
製品染めの革は、長年お付き合いさせていただいている兵庫県のタンナーさんから無染色の革で染料が入り込みやすい状態で仕上げていただいたものをご提供いただけるところまでは順調でした。ただ、いざ染色を革屋さんにお願いすると、手袋という小さいアイテムだと1色50双や100双でも染色ロットに満たなかったのです。革の染色なら革屋さんにお願いするしかないと思っていたのですが、1回2回の無理は聞いてもらえても継続的な依頼は難しいということであきらめかけていました。ただ、知人に地元・香川県に糸や生地の染色をしている会社の方がいたので、さすがに革は難しいかなと無理を承知でお願いしてみました。
すると、少ないロットにも関わらず、我々のチャレンジにも賛同いただき、快く受けていただきました。
最初は色出しや色止めに苦労されていましたが、見事に我々の要求に応えていただきました。
製品染めしただけだと製品染めの味が物足りず、半乾きの状態で社内に商品を移動させ、1点1点しわを入れる加工を施すようにしました。しわの入れ方も色々と工夫を重ねてなるべく手が美しく見えるようなしわにこだわって出来上がったのが「染・SEN」です。
手をはめるとじわっと染まりきっていない部分が見えてくる独特な色合いもお楽しみください。
2020/11/09